有痛性外脛骨
足部の内側に存在する過剰骨(余分な骨) のことを『外脛骨』といい、その骨の出っ張りが痛みを伴う病態を有痛性外脛骨といいます。外脛骨は女性に多く、両足に認めることが多いとされています。 また、スポーツ活動の盛んな 10〜15 歳に多く発生します。
主な症状
足部の内側の骨が 膨らんだ部分を押すと痛みが出たり、熱感などがみられます。 つま先立ちや、歩行時に強く痛みが出ることもあります。 また、偏平足が合併していると有痛性外脛骨の痛みが増悪するとも言われています。
原因は?
捻挫や打撲などの外傷がきっかけで、これまで痛くなかった外脛骨に炎症が起き有痛性外脛骨になると言われています。 スポーツでは、陸上やバスケットバレーボールなど走る、跳ぶ、急に止まるなどの動作の多い競技にみられます。 また扁平足、サイズの合わない靴などが要因となることもあります。
テーピングや靴にインソールを入れることで扁平足を改善したり、炎症を抑えるためアイシング、超音波などの電気療法を行うことが効果的です。
足底腱膜炎
足底腱膜炎とは、踵から足の指の付け根まで足の裏に膜のように張っている腱組織に炎症が起きる疾患をいいます。
主な症状
多くは踵や土踏まずに痛みがみられます。 朝起きてからの立ち上がりや歩き始めの一歩目の痛みが特徴的です。 他には、長時間立っていたり、歩くと足の裏に痛みや痺れ感が 出てきたり、足が地面に着く瞬間に足の裏に痛みが出てきます。
原因は?
スポーツ、立ち仕事などが原因で足底腱膜に負担がかかり過ぎると炎症が起きます。 マラソンやバスケットボール、バレーボールなどスプリントやジャンプが競技で多くみられます。 40〜50 代以上に多く見られますが、若年層でもスポーツをする人に多く見られます。
関節調整や手技療法で筋肉をほぐして緊張を取り除き、超音波、ハイボルテージなどの電気療法を用いて痛みを緩和し、テーピングやインソールを用いて足底腱膜への負担を軽減させます。 痛みが軽減してきたら、足首や足底のストレッチやトレー ニング を行い再発防止に努めます。
フットボーラーズアンクル
足関節に生じた骨の棘や滑膜などの軟部組織が衝突することにより痛みや可動域制限が生じる病態です。 サッカー選手に多いことからこのような名前がついていますが、バスケットボール、バレーボール、器械体操の選手などでもよくみられます。
主な症状
過去に足首を捻挫などしてから慢性的な痛みが続いていることが多く、足首に負担のかかる激しい運動をすると痛みが生じます。 また、足首がゆるい感じや、足首の前方に強い痛みがあるケースが多く見られます。
原因は?
サッカーや、バスケットボールなどのスポーツを行う人に多くみられます。 足首をよく使うことで関節に骨棘が発生する場合や、生まれつき足に過剰骨という余分な骨がある場合などに運動でその部分が刺激されることにより痛みが発生します。
症状を放置すると更なる関節の変形や、痛みにつながる恐れがあるため早期の治療が必要です。 アイシングや電気療法で炎症を抑え、足関節の関節調整やテーピングによって症状を改善させることが必要になります。